ウェブデザイナー、
子育てとフリーランス

学ぶということ、働くということ

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先日、高校時代からの友人に会った時に、彼女が懐かしいものを持ってきました。
なんと、24年も昔にみんなで交わしていた交換日記です。
懐かしいやら、恥ずかしいやらで読みながら爆笑しておりました。
高校の3年間、総勢12人くらいで回していたのですが、普段感じる事がなかった友人の本音に触れることができ、とても楽しみにしていたのでした。
非モテ女子集団だったので浮いた男の話題はほとんどなく(笑)、最近見た映画や好きなバンドの話、先生やクラスの子のうわさ話などなど、話題は様々なんですが、読んでいてとても印象に残ったのが、将来への漠然とした不安、現状の学校生活への不満に関する言葉でした。

【思春期〜夢も目標もない頃】何の為に学び、働くのか?の問い

「高校で勉強なんてして、何の意味があるの」
「どれだけ死にたいと思っても、結局明日の準備をしている」
「大学で遊びたいけど、親のお金だから気がひける」
「夢や希望が数えきれない程あるのに、道がない」
「自分が一番嫌い。みんな自分のこと好き?どうやって好きになれるの?」
「高校は次(大学)へのステップなんてつまらん」
「フリーターで食っていけるやろ」
「文化祭や体育祭やらマラソン大会やら、アホみたい。それで将来役にたつのか?」
「高校では色んな人に会って、初めて自分で稼いだし、私は視野が広がったよ」
「なんで子供のままじゃだめなの」
「夢に向かって進みたい。でも夢なんてない」
「もっとドキドキ、ハラハラしたい」
「高校生活は一番幸せな時代やと思うよ。うちら、甘えてるねん」
「大人になることに逆らってはいけないよ」
「私はどんな女になるんだろう?多分このまんまかな?」
「大人になるっていうのは年齢的なことじゃなく、精神的なことやと思う」
「人に優しくしたい。そうしたらもっと好かれる人間になるのにな!」
「学校生活の中で、たまに個性を忘れてしまう。人にあわせる保護色人間にはなりたくない」
「私は学校やめたいと思った事ない。卒業するもんやと思ってる。みんな卒業できそうで良かったやん」
「部活引退して寂しい。でもこれからは生きる事に集中する」
「負けたくないねん。この汚い世の中に。ぶつかるんだ!」
「あー世界にたった一人の私って、こんなやつなんやなーってうれしくなる」

NHKでこんな番組あったなと(笑)。
前向きな言葉、後ろ向きな言葉、表裏一体のように感じます。
性格や環境の違いだけではなく、色んな個性が既に形成されているんだなと、おばさんは感じました。

思春期の私は、なりたい職業も見つからず、だめな人間だと苦しんでいたのでした。

当時の私にもし会うことがあれば、なんて声をかけるでしょうか。
それもこれもひっくるめて、今となってはいい思い出になったよ、あなたの感受性があったから今の私があるよ、と心から思うのですが、それで17歳の私は納得するでしょうか。
アラフォーのおばさんになった私を見て幻滅するかな(笑)
または、少し安心して、前に進もうと思ってくれるでしょうか。

自分には特別な職業につけるという自信も夢も希望もなく、学校に紹介された会社で事務員になりました。
高卒の同期が多く学生の延長のような環境でしたが、そんな中で仕事に関する意識が大きく変わったのが阪神大震災でした。
会社も倒壊し、高校時代の友人や家族が亡くなり、ああ人っていつ死ぬかわからんのやな…という当たり前のことに気がついた時、はじめて仕事って生き甲斐とか、人生に大きく影響するんじゃないかなと考えたのでした。

阪神大震災から20年。
転職を繰り返し、私は今、当時には存在しなかった職業についています。

【20代前後〜天職を探していた頃】好きなことは仕事として成り立つのか?

話は変わりますが、小学生の頃、クラス委員になるようなすごく勉強ができた男の子が「好きなことを仕事にするような大人にはなりたくない」と言っていました。
どういう意味か全くわからなかったのですが、とても心にひっかかったので今でも覚えています。
彼の親は確かお医者さんで、両親の教えだったのかもしれません。

先日、下記のブログを読み、色々と共感しました。
好きなことで生きていかなくても別に大丈夫です
http://nejiko.hatenadiary.com/entry/2014/12/22/083306
コールセンターにバンドマンが多いというのは、コールセンターあるあるですね(笑)劇団員さんもいますよ。

子供には、将来の仕事について考えるために、この家庭の生活がどのような生業によって成り立っているのか、世の中にはどのような仕事があるのか、そういうことを教えていきたいと思います。

この一文には本当に同感です。
学生の頃、私は世の中にどんな仕事があるのか、無知で無関心過ぎました。
少し興味を持った職業があっても、その仕事をするにはどんな勉強が必要なのかなど、考える事を避けていました。どうせ進学しないから、と。
親の仕事にも全く興味がありませんでした。

こちらの筆者さんと違って、私は自尊心のない人間だったので、若い頃はどこかで自分を馬鹿にしていたんです。
このまま安月給で誰でもできるような仕事して、ぬるく働いていくんだな、とか。結婚したらやめれるかな、でも結婚できるのか?とか…。

そして、阪神大震災の年。実際に夢が見つかり、アシスタントとしてその職業につくことができました。
毎日毎日朝から夜遅くまでたくさん練習したけれど、上達せず。
一人前になるのは無理だなと諦め、挫折し、これがまた新たなコンプレックスになりました。
好きなことでも、いくら頑張っても、それでお金を稼ぐことはできませんでした。

それから数年後、ホームページを作る趣味が高じて、運良く就職することができました。
まさに、好きなことを職業にすることができました。出産してから、ささやかながらも独立して仕事を続けていられます。
10代の私には考えつかなかった状況です。

でも、好きなことばかりをしてお金をもらっているわけではありません。
内心、納得できないなーと思うような修正もあります。苦手な仕事もあります。
それもこれも含めて、クライアントさまはじめお仕事を依頼して頂いた方々が満足いくアウトプットを出す為に、四苦八苦の日々です。
フリーとはいえ、自分の力だけでは成り立ちません。周りの方に助けて頂いているからこそです。

好きなことを仕事にすることは、そもそも興味があるわけだから努力するし、伸びしろがあると思うのです。
でも、独りよがりに好きなことだけしていたら、仕事として成り立たない面は多々あると思います。
そもそも、好きなことだけして生きていける人なんていないと思うのですが、若い頃はそれがかっこいいと錯覚してしまう。
親元を離れ完全に自立してからは、生活の為に稼ぐのが大前提になり、コツコツと働き積み重ねることの大切さが身に染みるのでした。

【現在〜仕事も確立し独立】何の為に学び、働くのか?の答え

昨日Facebookに流れてきた、このエントリー。
世の中の仕事の9割はつまらない?――中2の娘と4時間半激論してみた
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1412/25/news049.html
こちらの娘さんは幸せですね。こんなにまっすぐ向き合ってもらえるお父さんがいて。

周りの大人が楽しそうに仕事をしていない。
そもそも親がどんな仕事をしているか知らない。
世の中にどんな仕事があるのかわからない。
仕事って、何のためにするの?

こちらの記事を読んで、上記にあげた高校時代の交換日記の内容を思い出したのでした。
娘が同じような年齢になった時に、自分の口からうまく話ができなかったら、この記事を読ませたいほどです!

学生生活の勉強で、問題を解決する能力を養える。(設問自体は忘れても、考える能力は鍛えられている!)
仕事をすると、お金ももらえ、やりがいももらえ、また新たな仕事がもらえる。(そうやって成長できる!)

今日の仕事を精一杯こなすことが出来れば、明日の仕事へつながる。毎日その繰り返しであること。
楽しい仕事を出来るかどうかも、結局は過去の自分の働きの結果であるということを、上記の記事で改めて思い知らされました。

【親から子へ】好きなことを精一杯学び、働くことへの準備を

娘は絵を描くのが好きで、毎日机に座ってもくもくと描いています。
将来は絵描きさんになりたいそうです。
よく、絵では食べていけないという言葉を聞きます。確かにそうかもしれません。
実際に職業にすると、描きたい絵は描けないかもしれません。
それでも絵描きさんになれたらすばらしいと思うし、絵描きさんになれなくて趣味で描くことになっても、それはそれでいいと思うんです。
きっと絵を描いてきた経験が、他の仕事にも影響すると思うから。

今となっては大学行きたかったな、もっと勉強すれば良かったな、などと考える事もありますが、そんな紆余曲折があってこそあるのが今の自分。
娘に将来のレールを敷いて、自分の経験した教訓を押し付けることはしたくはない。
かと言って、娘が回り道しそうになった時に、どうやってフォローできるのか。希望を持ってもらえるのか。
じっと信じて、見守ることができるのか。

親になってまた、学ぶということ、働くということの意味を考えています。

フリーランス Webデザイナー 大阪 kunugi design

kunugi design

大阪府在住、フリーランスのWebデザイナー kunugi designと申します。
Webデザイン歴20数年。読書・映画・音楽・お笑い好き。趣味はミシンで服作り。2人の女児を育てる母親です。

https://kunugi-design.jp

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