「40代、職業・ロックミュージシャン」を読みました
TAG : 音楽
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2013年に出版された大槻ケンヂ著の「40代、職業・ロックミュージシャン」を読みました。
TOMOVSKY(元カステラ)、森若香織(元ゴーバンズ)、宮田和弥(ジュンスカ)、水戸華之介(アンジー)、ウルフルケイスケ(ウルフルズ)、鈴木圭介&グレートマエカワ(フラワーカンパニーズ)、川西幸一(ユニコーン)、アツシ(ニューロティカ)、石川浩司(たま)、渡瀬マキ(リンドバーグ)、ROLLY(元すかんち) などなど・・・80年代後期のバンドブームで大活躍されていた蒼々たるアーティストに加え、SIONやファンキー末吉など40代よりさらに上の年代の皆様と、大槻ケンヂが対談しています。
前書きによりますと、「40は不惑の年と言われておりますが、孔子の言うことは間違いで、人は皆惑っておりますよ」と。
いやー、ほんまにそう。私も40代、惑いまくっておりますので共感いたします。
憧れのロケンローな皆様は、この年代をどのように過ごしておられるのでしょうか?
浮世離れしたイメージの彼らが、非常に現実的なことを語ったり、やはりイメージ通り浮世離れなことを語っておられました。
不景気が音楽産業に影響している
複数の方で、事務所やレコード会社を辞めた後、アルバイトや再就職をされたお話がありました。
ファンはせつなくなりますね。。
印象的だったのが、KONTAさん(元バービーボーイズ)との章にある、
「バンドっていうのはレコード会社のお荷物であり、でも「そういう新しいこともやっているんです」っていう宣伝効果のためだった」
「あと税金対策!」
という会話です。
この本に載っている方々が活躍された80年代、ユーザーは我々団塊ジュニア。消費する層の数も多かったのでしょう。
またバブルがはじける前だったし、レコードやCDも売れていた時代からこそ、若いバンドに出資できたんでしょうね。
かつてメジャーで活動されていたバンドも、いまやインディーズということが珍しくありません。
むしろロックバンド=インディーズという図式が当たり前なような。
ニューロティカは株式会社にして、自分たちで中間業者を通さずにまわし、バンド経営のノウハウを培われているようです。
版権を自分たちで持つのは強いのだそうですよ。
あっちゃんは家業も継いでるし、きちんとしてるなあと思いました。あんなメイクして。
体の老いに向き合う
やはり体力勝負のお仕事、声も年齢と共にだんだん高いところが出なくなるそうです。
確かに素人の私も昔より声が低くなった気がしますが、これは老化なんですね!
また、ステージで脱げる体になれるように筋トレをしているとか、涙ぐましいお話もありました。
40過ぎると本当にびっくりするくらい体にガタがきます!
まだ仕事には影響しておりませんが、私も老眼が進んでるし・・・健康が気になる年代です。
子育てとロックの両立
結婚してお子さんがいる方は、育児についても語られていました。
渡瀬マキちゃんがリンドバーグを復活した1年間、実母を東京に呼び育児の協力を頼んだそうです。
特にお子さんのいる女性の場合は、30代〜40代はまず子供優先になるので、ロックミュージシャンも同じなんやなあーと共感してしまいました。
しかし、ロックと育児って、なんだか結びつきませんね?
もちろんミュージシャンのキャラにもよると思うのですが。。
退廃的な曲のあとに、家族愛みたいな曲が流れたら客もずっこけますしね。
あえて結婚や子供がいることを公言されていないミュージシャンが多いのも、そういう理由なのかもしれません。
女の子にモテたい
バンドマン、確かに、確実に女の子にモテる職業ではありますよね。
若い頃ほどモテたい意識が減ったので、モチベーションが保てないというようなことを大槻ケンヂが語っておりました。
モテたくて音楽をやるなんて、ほんまかいな?と思うのですが、男性の心理はおばさんにはわかりませんなあー。
ユニコーンの打ち上げでは、今でもかわいい女の子のお話ばかりされているそうですよ。なんか意外。
それとも40代のサラリーマンの飲み会でも、かわいい女の子の話をしてるんでしょうかね?知らんだけで。
なんだかなあー。
最後に
インタビューされた方々の中に、お好きなミュージシャンがおられたら読んでみられてはいかがでしょうか?
町内会がどうとか、年金がどうとか、普通の音楽雑誌にはないようなお話が載っているので面白かったです。
ただ、一つの対談のページ数が短すぎて、いくつかは大変浅い話で終わっているのが残念です。
皆さん、健康にはご注意いただき、末長くご活躍いただきたいと思います。
kunugi design
大阪府在住、フリーランスのWebデザイナー kunugi designと申します。
Webデザイン歴20数年。読書・映画・音楽・お笑い好き。趣味はミシンで服作り。2人の女児を育てる母親です。
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