2016/6/7

おすすめ本

2016年5月に読んだ本

2016年5月に読んだ本をまとめます。

れんげ荘

「れんげ荘」群ようこ 大手の広告代理店で働く45歳のキョウコ。仕事にうんざり、小言の多い母にもうんざり。会社を辞め、実家を出てボロアパートのれんげ荘で暮らす。働かず、死ぬまで貯金を切り崩して月10万で暮らしていくことを誓う。 プロローグで主人公の人生は決まり、仕事もせず、趣味もなく、家族もなく、ただ生きていくなんてそんな人生おもろいの?という疑問がまず浮かぶ。懐疑心のまま読み進めていくと、当のキョウコも退屈だ退屈だとつぶやき、これでいいのか?と日々禅問答しているのだ。 物のない暮らし。昨今ミニマニストという言葉を見聞きするけれど、キョウコの暮らしはまさにそう。お金のない中でも食材には気を配り、オーガニックのお店で買い物をする。切り口によっては天然生活に出てきそうなオシャレなナチュラリストの話にも取れる。でもそんな偶像としては書かないのが群さんの好きなところ。 昔ながらの友人には「それってなんらかの思想があるの?」と胡散臭がられる。兄には「健康に問題なければ働きたいって思うのが普通なんでは?」と心配される。周りの反応に本人も揺さぶられながらもただ淡々とれんげ荘で過ごす日々。世間体を気にする母との確執もあり、重い話ではあるけれど、本人が「ま、いっか」で解決するものだから、読者も深刻になり過ぎずに済む。 45歳でこの生活になるまで、家庭を持とうと思う人はいなかったのだろうか?仕事を楽しいと思うことはなかったのだろうか?家をさっさと出て独立しようと思わなかったのだろうか?と詮索したくなるが、それらは私の価値観で、これはフィクションなのだ。 家事育児仕事に忙殺されていると、何もせずただ1日ゴロゴロしてたいなーと想像したりするけれど、いざ時間が出来ると仕事がなくなったらどうしようと不安になったり、あそことあそこを掃除しようとゴソゴソ動いてしまう。何もせず生きるというのは、キョウコも言っていたが苦行に思える。この生活がいまいち楽しみきれないエピソードと、この生活の中で見つけた幸せなエピソードが交互に現れ、続編のキョウコの暮らしが楽しみになる。 #れんげ荘 #群ようこ #読書

kunugidesignさん(@kunugidesign)が投稿した写真 –

「学力」の経済学

「学力」の経済学 話題の本。 ご褒美で子供を釣ってもいいのか?とか、ゲームは良くないのか?とか、褒めて育てるのはいいのか?とか、、親なら一度は疑問に持つ事柄が、教育学者の一意見とか曖昧なものではなく、データを元に検証し結論付けられている。 著者の中室さんはお子さんはいらっしゃらないらしく、学術として経済学の理論で教育を分析しておられる。だから親としての個人的な経験によるバイアスはかかっていない。 それにはまず実験したデータが必要なのだけど、日本では教育現場で実験を行うということが、倫理的に壁が高くできないそうだ。 なので、この本の検証データは大半がアメリカ。中にはかなり貧困な地域のもある。日本で仮に実験したとしてこの本の結果と同じかというと、正直違うかも、、という気もする。 でもこのような切り口の本は初めて読んだので、育児本は苦手な私でもかなり目からウロコというか、面白かった。 アメリカのような研究は日本の将来の為にも必要やと思う反面、いざ日本でも教育現場での実験が進み、私の子供のグループは効果が上がりませんでしたーなんてことになれば親としては複雑じゃな、と思った。 子供の教育どうしよう?と考えている方は読んでみてはいかがでしょうか。 #学力の経済学 #中室牧子 #読書 #教育

kunugidesignさん(@kunugidesign)が投稿した写真 –

五年前の忘れ物

「五年前の忘れ物」益田ミリ 漫画家の益田ミリさんによる短編集。初めての小説本だそうだ。 すーちゃんのシリーズの何冊かは読んだことがある。女性版コボちゃんのようなほんわかした線画やけど、職場の人間関係のごちゃっとしたような話で、作家の私怨が透けて見えるようでなんとなくモヤモヤしたのを覚えている。 短編集では結婚していたり独身だったり色んな中年女性が主人公で、テーマも多彩だ。不倫や片思い、同僚や友達、親や自分の家族。周りの男性も特別なタイプではないけど、主人公が愛すべき人なのがひしひしと伝わる。 漫画よりカラッとしていて好きな感じ。 すーちゃんと違う漫画も読んでみたくなった。 #益田ミリ #五年前の忘れ物 #読書

kunugidesignさん(@kunugidesign)が投稿した写真 –

色えんぴつで描こう 小さな花とかわいい模様

もじ部

「もじ部」グラフィック社 #デザインのひきだし で連載されていた「もじ部」の書籍化。 フォントデザイナーさんの職場に読者が伺って話を聞く、という内容。 鳥海修さん、小林章さん、フォントワークスの藤田重信さん、小塚昌彦さん、アドビの西塚涼子さん、モリサワやイワタの技術者の方などなど、、 いつも仕事で使ってるフォントがどのように作られているのか、ラフから見れて面白かった!人や会社によって違いがあったり、アプローチは違っても主旨は同じであったり。 特にワクワクしたのがイワタの文字作り。デザイナーさんが作った原図を山形で書体化しているそうだが、オペレーターの方は全員が職安で現地採用された女性達だそうだ!デザインの勉強をしていない方々が技術を習得されている。10年もかけて作っている書体もあるとか。こんな会社が近所にあったらすぐ就職したい。 習字やカリグラフィーを習う方がいいか?と読者からの複数の質問。筆の動きが理解できていれば必ずしも必要ではないとの回答が複数。でも仕事をしながら書道を習い始めたというフォントデザイナーさんも複数。私もずっと文字を見ていたら習いたくなってきた。 また、本文書体か見出し書体かという話がよく出てきた。 最近はwebフォントとしてデバイスにない書体を使うことも増えてきたけど、その時に本文書体だからとか考えたこともないなあ。webの本文で読みやすい書体は何かとか、気にはなるけど個人的な感覚で選んでるだけなんで、皆さんどうなんでしょう? あの游ゴシックと游明朝も画面用に作ったわけではないそうで、なぜWindowsに搭載されたか経緯をご本人もご存知ないらしく、へーと思いながら読みました。 フォント好きな方にはたまらん本でしょう! #もじ部 #フォント #webデザイン

kunugidesignさん(@kunugidesign)が投稿した写真 –

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

こちらもあわせてどうぞ