フリーランス 二人目の保活
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※下記の入園条件などは執筆時の情報で、現在は異なっている可能性がございますことをご了承ください。
私の地域では、次年度4月からの入所申し込みは、11月末まで。
来年こそは保育園に入れるだろうか、、そう不安に感じているフリーランスのお母さんは多いのではないでしょうか?
以前、「フリーランスママ、保育園入園までの経緯」という記事を書きました。
その後、二人目を授かりました。
会社員の方の二人目出産とは、フリーランスの場合は環境が異なると思いますので、振り返ってみます。
フリーランスは、育休制度がない
育休は自分で勝手に取るのは自由、でも無給
会社員の育休は会社によって1年など規定があると思いますが、自営業は育休を取るか取らないか、期間についても自分次第です。
誰に雇われているわけでもないので、育休を取るなら無給になります。当然ですね。そりゃそうだ。これは仕方ない。
育休を長期で取るなら、上の子供は退園しないといけない
育休がないことで問題なのは、上の子供が保育園に入っている場合、退園しないといけない可能性があるということです。
私の地域では、2ヶ月で仕事復帰しないと退園というルールです。
(出産月の翌月末だったか、翌々月末だったか忘れましたが、規定がありました。)
これは自治体によって異なり、半年くらい猶予がある地域もあるようです。
なので、上の子供をずっと保育園に通園させたければ、すぐに仕事復帰しないといけません。
会社員の方は通常1年程度の育児休暇があります。
保育園に入園できなければ、さらに延長できる会社も多いようです。
最近は当初から育休3年を見越して申し込みされる方も増えていると市の保育所担当者の方に伺いました。
会社員であれば、その間も、上のお子さんはそのまま預けられるのが通常の運用です。
フリーランスで、育休のために一度保育園を退園してしまったら、もう復帰できる目処なんて、全くないでしょう。。。
それが現実です。
まだ上の子供が3歳未満なら幼稚園へ入園するという手段もありますが、うちはそうではなかったので、やはり辞めさせたくはなかったです。
そうしますと、すぐに仕事を復帰する必要がありました。
出産してすぐ仕事復帰
私の場合は、切迫早産という診断もあり、予定日の3週間ほど前からお休みさせていただきました。
そして、出産し、2週間くらいでぼちぼちPCを立ち上げました。
生活のペースもつかめないまま、新規のデザイン業務をすぐに受けるのは不安だったので、ちょうど確定申告時期だったこともあり、ひたすら記帳作業を行いました。
これも立派なお仕事ですから。
でも、頭がまわらず、全然進みません〜。。
ここまで記憶力が落ちるのか、、というくらい、ミスの連続。集中するまとまった時間がとれないこともあり、苦戦しました。
確定申告が完成し、子供が2ヶ月頃からデザインのお仕事も受けはじめました。
結果的には、休養期間が短期間だったので、引き続きお取引先の方からお仕事をいただけることができ、幸いいたしました。
1年空くと、フリーランスの場合はまた環境が変わってしまうのも、また現実です。
二人目の待機児童時代
春夏生まれはお得?秋冬生まれは不利?
春夏生まれは入園しやすく、秋冬生まれは逆に難しいと言われています。
4月入園の希望を出す場合、うちの地域ではまず前年度の11月末までに申し込みの必要があるので、それ以降に生まれた子供の翌年4月の入園は不可能に近いです。
生まれたのが11月までだったとしても、申し込みはどうしても先着順であるため、早く生まれるほど順位が優位になるのです。。
ただ、個別の加点制度などがある場合は、生まれ月に限らず、順番が逆転することもあると思います。
残念ながら私の地域では加点制度がありませんでした。
正社員の後にまわされるフリーランス
加点制度がなかったので、育休明け(5点か4点)か自営業(3点)か、働き方だけの採点になり、大きな差がありました。
3点は、「まだ仕事が決まっていないけどこれから働きたい」という方と同じ点数です。こちらはもう既に仕事再開しているのに!
私の子供より後に生まれたり、申請されたとしても、育休明けの方は私を抜かして前に並びます。
待機人数を市に確認するたびに増えていく状況でした。
ネットで陳情書を書いて入れたという都市伝説を見かけ、私も書いてお渡ししましたが、これが審査に影響することはないとハッキリ役所に言われました。
何もしないで待つのもできず、せめてアピールするために、定期的に役所に待機順を聞いたり、時々窓口に伺ったり、園長先生に会った時には状況を聞いたりしていました。
この頃、保育園のママさんと、数年前に比べて0歳児クラスはかなり小さい赤ちゃんが多いね、という話をしていました。
育休が1年あっても復帰時に入園できるかわからないので、0歳2ヶ月程度の新生児に近い頃から預けられる方(育休1年未満の場合は5点なので優先度が上がる)が多くなっている印象がありました。
ここ最近の保活は、赤ちゃんにとっても、母にとっても、ますます過酷になっていると思います。
会社員でも難しいのに、優先度が低いフリーランスなんて、更に無理なんじゃ?と感じていました。
新制度に翻弄される
2015年の春からの「子ども・子育て支援新制度」により、保育園の入園基準が変更されることになっていました。
新制度が始まることは何年も前から決まっていたことなのですが、途中で政権交代があったこともあり、市の方でもなかなか運用が決まらなかったようです。
私としては、加点制度などがあれば、ひょっとすると逆転して入れるかもしれない、、という思いもあったのですが、残念ながら私の地域ではそうはなりませんでした。
(2015年春以降の入園希望者には入園基準は変更されているようです。)
待機児童を減らすための新制度で状況は良くなるはずなのに、近隣にこども園も出来ず、既存の保育園の増員もないのであれば何も変わらないのでは?というのが実感でした。
それでも、まさに私が待機中にうちの市が「待機児童0達成した!」という記事が配信され(市のどこかの園で受け入れ可能が出たら待機児童0という発想らしい)、はあ〜〜???と耳を疑ったのでした。
赤ちゃん育児と仕事の両立
認可保育園に入れなければ、無認可保育園や一時保育という方法もあります。上の子はそれで1年近く乗り切りました。
ただ、私は自転車が苦手で二人を乗せて二つの園をまわるということが出来ません。。徒歩やバスで回るとすれば、朝夕それぞれ1時間半かかるので、躊躇していました。
それでももうどうしようもないから預けよう!と一時保育の園に電話した時にはもう既に定員オーバー。。。
無認可園なら空きもありましたが、セキュリティや費用面で預けたいと思えず、結局ずっと家で見ながら仕事をしていました。
新生児のうちはまだ時間が取りやすかったのですが、ハイハイしたり昼寝時間が短くなってくるとなかなか日中に作業が進まないので、焦る気持ちが常にありました。
昼寝中や夜間の子供が寝ている時が主な制作時間なのですが、ちょっと外に出た時にベビーカーで寝られると作業時間が削られるので、昼間も極力家にいました。
クライアントさまと連絡ができるのは日中なので、子供が起きている間もなんとかメールチェックや原稿の確認、簡単な修正作業などはできるようにしておりました。
夜間に仕事を集中してやりたくても夜泣きもあってなかなか予定通りにはいかず、睡眠時間を削るのも限界があります。
なので、できるだけ納期に余裕のある案件だけをお請けさせていただく、ということでお願いしておりました。
お仕事をお断りさせていただくことも増えてしまいましたが、無理にお請けすることのリスクの方が高いと身に染みて感じていました。
(保育園に通園してからも病欠が多いので、引き続き短納期の案件は難しいとお願いしている状況です。)
<補足>
自分の文面を読み直して、子供を見ながらでも仕事ができるのか〜、と勘違いされるかもと思いましたので追記します。
乳児が起きてる時間に集中して仕事なんて出来ません。。
授乳や寝かしつけをしながらメールを読んだり返信したり、DVDに子供が集中しているたったの数分(それ以上はもたない)で修正したり、その繰り返しです。
昼寝しても布団に着地させたら起きる時期はもう諦めて抱っこのままMacに向かい、右手だけで操作していました。
結局、深夜早朝か土日に家族に預けて仕事する時間が増えますが、本心ではやはりちゃんと休みたかったですー。(保護者会の会長も引き受けていたので、そちらで土曜が潰れることも多く、本当にキツかった。。)
平日はなかなかゆっくり外で遊ばせてあげられないので、子供もストレスがあったかもしれません。
ギリギリ、2歳児クラスの春から入園決定
2歳児クラスの入園合否が配布される予定の前の週、役所に確認しましたら難しいとの回答でした。
もう諦めていたところ、直前に希望園の受け入れ人数が増え、なんとか入園することができました!
近隣の他の園では、2歳児からの増員がほとんどありませんんでした。
たいして調べずに希望を出していたのですが、結果的にはラッキーでした。
これから保活をされる方には、待機児童になることも踏まえて、2歳児、3歳児での増員数を確認されることをオススメいたします。
関東や、大阪府内でも中心地に近いと待機人数は数十、数百に及ぶと聞きます。
そんな中でフリーランスが保育園に入れるなんて、奇跡ですよね。。
結局、私は運が良かったとしか言いようがありません。。
妊娠中は在宅だから乗り切れた
つわりと切迫安静の日々
さて、保育園にはなかなか入れない自営業の辛さを書き連ねましたが、妊娠中は在宅自営業だから乗り越えられたと思っています。
私はつわりがひどく、後期まで吐きながら暮らしていました。
会社員の方のように満員電車なんてとても乗れなかったと思いますし、休みながらじゃないと仕事は出来ませんでした。
いつでもトイレに行って吐けて(汚い表現ですいません)、化粧もせず、楽な格好で、お腹が張ったらすぐに横になれて、好きなものを好きな時に食べられる(食べつわりだったので)環境は在宅自営業ならではだと思います。
後期に入った頃からもう切迫状態なので極力安静にと言われましたが、家での作業は最低限しか歩かないので何とか予定日まで持ちこたえました。
会社員であれば、間違いなく私は妊娠中に退職していたでしょう。
最後に
最近、保育士さんの人材不足のニュースをよく目にします。
私の通う園でも頻繁に先生が退職されているのが気になっています。
この待機児童の多さ故なのか、園児数はかなり定員をオーバーしているのですが、今後は定員を少し減らしたいという園側の意向があると伺いました。
先生も不足している中、受け入れ園児だけ増やすということは難しいのだと思います。
育児と仕事の両立は、保育園の面だけではなく、色々と難しく感じることがあります。
実際、入園してからというもの、入院や怪我などが続き、秋までは月の半分程しか保育園に通えませんでした。。
家族のサポート環境も家庭によって違いますし、それもこれも含め、自分なりの方法で乗り越えていくしかないな〜と思いながら、日々暮らしています。
働きたい母親が安心して子供を預け、仕事が続けられる世の中になりますように!
kunugi design
大阪府在住、フリーランスのWebデザイナー kunugi designと申します。
Webデザイン歴20数年。読書・映画・音楽・お笑い好き。趣味はミシンで服作り。2人の女児を育てる母親です。
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